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アクアリウムのコケ取り生体の定番といえば「石巻貝」ですよね。
熱帯魚の水槽だけでなく、メダカや金魚の水槽でも活躍してくれます。
この記事では、ステキなタンクメイトである石巻貝についてご紹介。
食べてくれるコケの種類や、飼育のポイントを解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
石巻貝の基本情報
石巻貝は巻貝の一種です。
国内にも生息しており、西日本の河川で見かけることも。
アクアリウムでは古くからコケ取りを助けてくれる生体として親しまれてきました。
そんな石巻貝の基本的なデータは以下のとおりです。
学名 | Clithon retropictus |
大きさ | 最大で2㎝ほど |
水質 | 中性から弱アルカリ性 |
寿命 | 1年から2年 |
水温 | 10℃から26℃ |
石巻貝は淡水のみでは繁殖することはできません。ですので、水槽内で増えることはありませんね。
また、ひとつ大きな特徴として、加温が必要ない点があります。
石巻貝は日本でも生息していることから、ヒーターがなくても大丈夫。
無加温で飼育することの多いメダカや金魚の水槽でも、コケ取り生体としてしっかりと活躍してくれますよ。
石巻貝が食べてくれるコケ
石巻貝が食べてくれるコケの種類は
- 茶コケ
- スポットゴケ(斑点状コケ)
の2種類がメイン。
特にガラス面など、平らな部分を得意としています。
関連記事 茶色のコケがはえる原因と、その除去方法とは【茶コケ対策】
関連記事 【スポットゴケ】緑色の斑点状コケがはえる原因と7つの対策
逆に食べてくれない、もしくは苦手なコケは
- アオミドロ
- 黒ひげコケ
- 藍藻
です。
水草の葉などに発生しやすい黒ひげコケやアオミドロなんかは、石巻貝は苦手ですね。石巻貝がなかなか移動できない場所にはえるコケですので。
こういったコケの対策は、石巻貝とは別の生体に期待したいところですね。
石巻貝を飼育する時のポイント
石巻貝を飼育する際に、気を付けたいポイントがいくつかあります。
それは
- ひっくり返ると起き上がれないことがある
- 卵を産む
- 弱酸性の水は苦手
- 餌は基本的にはあげなくても大丈夫
- 高水温は苦手
という5つです。
それでは、順にみていきましょう。
ひっくり返ると起き上がれないことがある
石巻貝は、ひっくり返ってしまうと、自力で起き上がることができないことがあります。
そのまま衰弱して、死んでしまうことも。
冗談のように聞こえますが、これが意外とよくある事故だったりするんですよね。
特に、底になにも敷いていないベアタンクの水槽だとさらに事故率が上昇。
そのため、ひっくり返ってもがいているときは、そっと元に戻してあげてくださいね。
卵を産む
石巻貝は淡水では繁殖することができません。
ですが、淡水でも卵は産むんです。
形状は白い粒々で、結構な数をぽこぽこと。主にガラス面や石の表面などにくっつけて産みます。
ただ、淡水では孵化することはありませんので、卵は残ったままに。
卵の数が多くなると見た目があまり良くないため、注意したいですね。特にレイアウト水槽などでは、景観を非常に重視しますので、石巻貝の卵はちょっと避けたいところ。
このように繁殖できずに残ってしまう卵が気になってしまう石巻貝。あまりうれしくない特徴ではありますが、環境によってはこの特徴がメリットになることも。
というのも、コケ取り生体として紹介されている貝類には、水槽内で繁殖が可能な種類もいます。
そういった生体は予期せぬ繁殖によって大量発生してしまい、水槽内のバランスを悪化させてしまうことがあるんですよね。
ところが、淡水の水槽では繁殖できない石巻貝は、大量に増えてしまうことがありません。
その点はメリットと考えることもできますよね。
弱酸性の水は苦手
石巻貝は弱酸性の水が苦手です。どちらかというと中性から弱アルカリ性を好む性質ですね。
もともとの生息している場所が汽水域ということもあり、弱酸性で低硬度の水質では調子を崩しがち。
また、弱酸性に傾いている環境では貝殻が溶けてしまうこともあります。
特にソイルを使った水槽では弱酸性で硬度も低くなりやすいです。そのため、石巻貝にはあまり向いていない環境といえますね。
餌は基本的にはあげなくても大丈夫
水槽内に発生するコケや微生物などを食べるため、基本的には餌はあげなくても大丈夫です。
石巻貝が食べられるようにと餌をたくさんあげてしまうと、飼育水を汚す原因になってしまうことも。ですので、特別石巻貝に餌をあげる必要はないですね。
とはいえ、コケがぜんぜん発生しないようなキレイな水槽だと、さすがに餓死してしまう可能性があります。
その点は注意したいですね。(コケなどが全く発生しない水槽はめったにありませんが。)
高水温は苦手
石巻貝は高水温への耐性はあまりないですね。
どちらかというと涼しい水に生息している貝ですので。
そのため、夏場はちょっと注意が必要です。
高水温への対策については別のページで詳しくご紹介していますので、そちらを参考にしてみてくださいね。
関連記事 水槽の水温を下げる方法とは?高水温対策をして夏を乗り切ろう
石巻貝が動かない時は
石巻貝が動かずにじっとしている、といいのはちょこちょこ見かけるケースです。
底床で1、2日動かない場合は、死んでしまっている可能性があります。
貝類は死んでしまうと腐敗が早く、水を汚しがち。
亡くなってしまっている場合は、早めに水槽の外に出してあげたいところですね。
ただ、生きていてもじっとしていることがあるのが厄介なところ。判断が難しい場合もチラホラ…。
こればっかりは、しっかりと観察してあげるくらいしか方法はないかなと思います。
気になる方はプラケースなどにお引越しさせて様子を見る、というのもひとつの手です。
石巻貝と相性の良い水槽
石巻貝と相性が良い水槽のスタイルとしては
- メダカ水槽
- 金魚水槽
- 日淡
- 生体中心の熱帯魚水槽
です。
ヒーターを必要としないことから、メダカや金魚、日淡を飼育している水槽と相性が良いです。
水質もどちらかというと弱アルカリ性よりになりがちな水槽ですしね。
逆にソイルを使った水槽とは相性があまりよくありません。
ソイルを使うと、石巻貝の苦手な弱酸性で低硬度の水質になりやすいからですね。
また、卵を産んで景観を崩しがちという点から、レイアウト水槽との相性もいまひとつ。
石巻貝はメダカや金魚といった生体中心の水槽で活躍してくれる生体といえますね。
石巻貝はコケ取りの定番
この記事では、コケ取り生体の定番である石巻貝の飼育方法についてご紹介してきました。
石巻貝は主に
- 茶コケ
- スポットゴケ(斑点状コケ)
といったガラス面などに発生するコケを食べてくれます。
日本に生息している生体なので無加温でも大丈夫というのがひとつ大きな特徴ですね。
そのため、
- メダカ水槽
- 金魚水槽
- 日淡
といった水槽と相性が非常に良いコケ取り生体です。
ほかにも生体中心の熱帯魚水槽でも活躍してくれるでしょう。
そんな石巻貝を飼育する時に気を付けたいポイントは
- ひっくり返ると起き上がれないことがある
- 卵を産む
- 弱酸性の水は苦手
- 餌は基本的にはあげなくても大丈夫
- 高水温は苦手
です。
ひっくり返ると、自力で起き上がれずに死んでしまうことがあるので、気が付いたときはそっと元に戻してあげたいですね。
他にも卵をポコポコと産んで、ガラス面などにくっつけてしまうのも注意したいところ。人によっては見た目が苦手かもしれません。
このように、すこし気を付けるポイントはありますが、その分コケもしっかりと食べてくれる頼れるタンクメイトです。
ぜひぜひコケ取り生体として、お迎えを検討してみてくださいね。
関連記事 水槽に発生するコケの種類と対策のまとめ
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