外部フィルターにエアレーションは必要なの?酸欠対策の方法をご紹介

外部フィルターの酸欠対策

こんにちは、いのりです。

外部フィルターは酸素が不足しやすい、とよく言われていますよね。

たしかに、外部フィルターは構造や、使用される環境の関係で酸欠状態になりがちです。

そのためエアレーションは非常に効果的。

ですが、外部フィルターを使用しているからといって

  • 必ず酸欠になる
  • 必ずエアレーションが必要になる

というわけではありません。

そこでこの記事では、外部フィルターを使っていて、エアレーションが必要になる場面や、エアレーションの方法についてご紹介していきます。

外部フィルターを上手に使うためにもぜひ、読んでみてくださいね。

外部フィルターは酸素が不足しやすい

外部フィルターは、ろ過フィルターのなかでも酸素が足りなくなりやすいフィルターです。

その理由はおおまかに

  • 構造
  • 使用されやすい環境

の2つに分けられます。

まずひとつめの理由、構造について。

外部フィルターはろ過槽が密閉されていて、飼育水と空気が接する機会が少ないです。

そのため、飼育水に酸素が供給される量が少なくなってしまうことに。

上部フィルターや外掛けフィルターなどは、ろ過槽も空気と触れているので、酸素を取り込みながら水を循環させることができるんですよね。

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ふたつめの理由は使用されやすい環境が影響しています。

外部フィルターがよく使われる環境の代表が、生体だけでなく水草の飼育も楽しむ水草水槽。

この水草水槽では、二酸化炭素の添加が定番です。

そして、添加した二酸化炭素を空気中に逃がさないために、フィルターの排水口を水面より下に配置して、水面を波立たせないセッティングにすることが一般的。

このように、水面に動きがなくなることで飼育水に入っていく酸素の量がすくなくなってしまい、酸欠傾向になることも。

この構造と環境というふたつの点から、外部フィルターは酸素が不足しがちなろ過フィルターと言われています。

とはいえ、外部フィルターを使っているから必ず酸欠になる、エアレーションが必要になる、というわけではないですね。

あくまで水槽の環境しだい、というところが大きいと思います。

では、次の項目で、外部フィルターを使っていて、エアレーションが必要になる状況についてみていきましょう。

外部フィルターでエアレーションが必要な状況

空気の泡

外部フィルターを使用していて、エアレーションが効果的になる場面は

  • 飼育している生体が多めの水槽
  • 水草レイアウト水槽
  • 油膜が発生している水槽

この3つです。

飼育している生体が多めの水槽

飼育している生体が比較的多めの水槽で、外部フィルターを使う場合は、エアレーションが効果を発揮する場面です。

どんなろ過フィルターであっても、生体の数が多くなるにつれ、酸欠のリスクは増えていきます。

しかし、外部フィルターは、先ほどご紹介したように酸素の供給が少ないフィルターです。

そのため、生体の数による酸素不足の影響は、他のフィルターよりも大きめ。

酸素が不足するリスクを感じたら、エアレーションをしてあげてくださいね。

酸素が足りているかどうか判断する目安

ひとつの目安ではありますが、酸素が足りているかどうか、水槽のなかを観察することで判断することができます。

酸素が足りていないと

  • 魚が水面近くで口をパクパクさせている
  • エビの仲間が水面近くにかたまっている

といった動きがみられます。

生体たちの動きを、じっくり観察してみてくださいね。

水草レイアウト水槽

水草水槽では酸素が不足しがちです。

水草を育てるために、飼育水に二酸化炭素を添加することが多いからですね。

過剰に添加されると、二酸化炭素の濃度が高くなり、酸素が不足している状態になってしまいます。

また、添加した二酸化炭素が空気中に逃げないように、なるべく水面を波立たせないセッティングをすることも、酸素が不足する要因のひとつに。

とはいえ、水草は光合成をして、二酸化炭素を吸って酸素を出してくれます。

そのため光が当たっているあいだは酸素がしっかりと供給されていることがほとんどです。

ここで気をつけたいのが、水草が光合成をおこなわない夜のあいだ。

夜間は水草も酸素を吸って二酸化炭素を吐き出します。

生体と水草どちらもが酸素を消費するなかで、酸素を取り込みにくいセッティングだと、酸素が足りなくなってしまいがち。

水草水槽での酸素不足については

  • 二酸化炭素を添加が多めな時
  • 照明がついていない夜間

この2つの場面で、エアレーションが効果的になってきます。

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油膜が発生している水槽

3つめにご紹介するのは、油膜が発生している状態について。

水面にギラギラと浮かぶ油膜ですが、発生する原因はいろいろあります。

その原因のひとつが、酸素不足によるもの。

酸素を必要とするバクテリアが、酸素が足りなくなって死んでしまい油膜になることがある、と言われています。

そんな油膜を解消する方法はいろいろありますが、代表的な手段のひとつがエアレーション。

外部フィルターを使っていて、油膜が目立つようでしたらエアレーションを検討してみてください。

外部フィルターでの酸欠対策

ディスカス水槽

さて、ここからは外部フィルターでの酸欠対策についてです。

外部フィルターで可能なエアレーションとしておすすめの方法は

  • エアーストーンを使う
  • シャワーパイプを使う
  • 水面を揺らす

この3つ。

エアーストーンを使う

エアレーションといえばまず想像するのが、「ぶくぶく」と泡を出すエアーストーンによる方法です。

酸素をしっかりと飼育水に供給できますし、油膜の解消にも効果的です。

水草水槽でも電源タイマーなどで管理して、照明が消えている夜間のみぶくぶくさせることで、添加している二酸化炭素を無駄にすることなく酸欠対策ができますよ。

エアーポンプなど電気を使う機材は増えてしまいますが、エアレーションとして確実に効果がでてくる方法なのでおすすめです。

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シャワーパイプを使う

外部フィルターの排水パイプにシャワーパイプを使用することでもエアレーションが可能です。

その方法は簡単で、水面よりも高い位置にシャワーパイプを設置して、水を上から中に落とすようにするだけ。

これで、酸素を取り込みながら水を循環させることができます。

こちらはシャワーパイプがあれば可能で、電気を使う機材を増やさずにできる方法ですね。

水面を揺らす

3つめは水面を揺らすという方法です。

水面を揺らして波立たせ、空気と接触する面積を増やして酸素を供給させます。

水面を揺らす方法ですが、やり方はいろいろ。

たとえば、排水パイプの向きを水面に向けることでも水面は揺らせますね。

また、エーハイムから販売されているナチュラルオーバーフローパイプはとても便利なアイテムで、排水を水面に向けたり、水を上から落としたりと状況に応じて使い方を変えられるのでおすすめです。

水槽内をしっかり観察することが大切

水草水槽

この記事では、外部フィルターを使っていて、エアレーションが必要になる場面や、エアレーションの方法についてご紹介してきました。

外部フィルターは、その特徴から酸素が不足しがちなフィルターです。

もちろん外部フィルターを使っていると必ず酸欠になるというわけではありません。

しかし

  • 飼育している生体が多めの水槽
  • 水草レイアウト水槽
  • 油膜が発生している水槽

といった水槽では酸素が不足してしまう可能性が。

酸素が足りているかどうかを判断するポイントは、水槽内の様子をしっかり観察することです。

そして、酸欠の傾向が見られたら、エアレーションをしてあげてくださいね。

外部フィルターは、ろ過能力が高く、とても良いフィルターです。

ぜひ、上手に使ってアクアリウムを楽しんでみてください。

以上、いのりでした。

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