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水槽の水面にギラギラとした膜が浮かんでいることありますよね。
それは「油膜」と呼ばれているものです。
油膜が発生している水槽は見た目があまり良くありませんし、できれば取り除きたいところ。
そこで、この記事では油膜の発生する原因や、取り除く方法についてご紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
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油膜とは
水槽に発生する油膜。
ギラギラとしたものから白っぽく濁っているものまで、いくつか種類があります。
そんな油膜ですが、実はその正体は油だけというわけではないんです。
油膜を構成する成分としては、主に
- 油分
- バクテリアの死骸
- タンパク質
の3種類が考えられます。
この油膜が発生すると、水槽の見た目が悪くなってしまいます。特にフタをしないオープンアクアリウムのスタイルでは水面を目にすることも多いため、影響は大きいですね。
また、水面に膜が発生することで酸素や二酸化炭素の交換がうまく行われず、酸欠の原因になってしまうことも。
そういったことから、油膜はできる限り取り除きたい厄介者といえます。
それでは、次の項目では油膜の発生する原因について考えてみましょう。
油膜が発生する原因
油膜が発生する主な原因としては
- エサのあげすぎ
- 水質の悪化
- 生体が死んでしまっている
- 水温の上昇
- ソイルで立ち上げた直後
といったことが考えられます。
これらの要因が1つ、もしくは複数が絡み合って油膜の発生につながっていると考えられますね。
エサのあげすぎ
熱帯魚の餌には、油膜のモトになるタンパク質などが含まれています。
エサをあげすぎによって水槽内に食べ残しがでてしまうと、餌のタンパク質が出てきて油膜の原因になることがあります。
また、餌のあげすぎは後述する水質の悪化にも関係してきますね。
関連記事 熱帯魚の餌の頻度について
水質の悪化
油膜は、水質の悪化によって発生することも多いです。
ひとまとめに水質の悪化と呼んでいますが、考えられるケースはいろいろとあります。
たとえば先ほど挙げた餌のあげすぎです。餌の食べ残しがでてしまうと、水を汚してしまい水質の悪化につながってしまうことに。
このような水質の悪化によって、ろ過バクテリアが死んでしまうと、その死骸が油膜としてあらわれることがあるんです。
また、水草育成用の肥料をたくさん入れてしまい、水槽内の栄養バランスが崩れた時にも油膜がでやすいですね。
こちらはバクテリアの死骸というより、タンパク質と細菌が関係していそうです。
生体が死んでしまっている
生体が死んでしまったあと、そのままにしておくと油膜があらわれることがあります。
生体に含まれているタンパク質などが水槽内に出てきて、それが油膜になってしまいます。
水草やレイアウト素材の裏など目につきにくい場所で熱帯魚が死んでしまい、発見できずにいるケースなどが多いですね。
また、生体の死骸は水質の悪化にも。
そのため、見つけたらすぐに取り出してあげるようにしてあげたいところです。
水温の上昇
水槽内の水温が上がることでも油膜が発生することがあります。
水温が上昇すると、水の中に溶け込める酸素の量が減ってしまいます。
また、バクテリアは高水温になると活動が活発に。酸素をたくさん吸って活動するように。
すると、酸素量が減っている状態で活発に活動するため、酸素が足りない…という状況になってしまいます。
酸素の供給が追い付かなくなってしまうと、ろ過バクテリアは死んでしまいます。
そのバクテリアの死骸が油膜として発生することに。
おおよそではありますが、水温が30度ほどになると油膜が発生しやすいように感じますね。
ソイルで立ち上げた直後
ソイルを使って新しく水槽を立ち上げた直後にも油膜はできがち。
特に栄養系と呼ばれるソイルを使うと発生しやすい気がします。
ソイルの中に含まれている有機物が浮かび上がって油膜になっていると考えられますね。
このケースの場合は、時間の経過とともに発生も落ち着いてくることがほとんどです。
油膜を取り除く方法
さて、ここからは油膜を取り除く方法をみていきましょう。
今回ご紹介するやり方は
- ティッシュなどで取り除く
- 水換えで取り除く
- エアレーションをする
- 水温の上昇をおさえる
- 油膜対策用の機具を使う
- 生体に食べてもらう
です。
ティッシュなどで取り除く
浮かんでいる油膜を、ティッシュや新聞紙、キッチンペーパーなどを使って取り除く方法です。
やり方はとても簡単。
まず、水面にそっとティッシュを1枚広げた状態で浮かべます。そのあと、ティッシュの真ん中を指でつまみ、静かに引き上げるだけ。
ティッシュ以外の紙でも同様ですね。
こうすることで水面の油膜を吸いとり、除去することができます。
非常に手軽におこなうことができますので、気になったタイミングですぐ作業できるのが利点ですね。
ただし、水草が水面近くまで伸びていると、ティッシュを引き上げるときにひっかかってしまうことが。レイアウトが崩れてしまったりすることもありますので、その点には注意してくださいね。
水換えで取り除く
水換えで水槽の水を抜く際、容器で水面付近の水をすくうことで油膜を取り除けます。
油膜がすーっと容器に入っていき、水面がキレイになっていくので、作業していて気持ちが良い方法です。(人によりますが…)
油膜をたくさん取り除くコツとしては、できるだけ静かに作業することですね。じゃぶじゃぶとしてしまうと、浮かんでいる油膜が沈んでしまったり油膜でなく飼育水ばかりすくってしまったりになってしまいますので。
この方法は定期的なメンテナンスのついでに、油膜を取り除けるのがメリット。
ただし、上層の水だけ入れかえる形になってしまい、底床付近の汚れを見落としがちになるというデメリットも。
このあたりは状況を見て上手にバランスをとりたいところですね。
また、頻繁に水換えをすると生体に負担がかかってしまうことも。そのため短い間隔で何度も行えないというところも気を付けたい点です。
エアレーションをする
ぶくぶくと空気の泡を水槽に送り込むエアレーション。
実はエアレーションは油膜対策として、とても効果的な方法です。
というのも、エアレーションで発生する泡がはじけるとき、水面の水を水中に引き込んでくれるんです。
そのため、水面の水はどんどんかき混ぜられます。
油膜も同様に水中に引き込まれていき、水面がキレイになっていくというわけです。
また、エアレーションですから当然水槽の中の酸素量も増えます。高水温時の酸素不足も補ってくれる効果も期待できますね。
ただ、二酸化炭素を添加する水草水槽ではエアレーションをするのはちょっと難しいですよね。
そういった場合は、たとえば夜間のみエアレーションをするなど、工夫して使ってみてください。
油膜をやっつけるのに、エアレーションは頼りになる方法ですよ。
関連記事 水草水槽でもエアレーションは効果的!その理由とやり方とは?
関連記事 おすすめのエアーポンプ。静音性が高いものは?【30〜60㎝水槽向け】
水温の上昇をおさえる
水温の上昇をおさえることも、油膜対策になります。
先の項目でご紹介したように、高水温になると油膜が発生しがち。特に30℃ほどにまで上がってしまうことのある夏場は要注意です。
水温を下げる方法としては
- エアレーションをする
- 水槽用ファンを使用する
- 水槽用クーラーを使用する
- エアコンで室温ごと下げる
などがあります。
エアレーションや水槽用のファンは、水が蒸発するときに熱を奪っていってくれるいわゆる気化熱を利用して水温を下げる方法。
手軽に行えるのがメリットですが、水温を下げる効果はひかえめですね。状況によっては追い付かないこともあります。
対して水槽用クーラーを使う方法は、機具に少しコストがかかってしまいますが、非常にパワフルに水温を下げることができます。
真夏でも頼りになる方法ですね。
確実に温度をおさえたい場合は、水槽用のクーラーを使うのがおすすめです。
ただ、結構高価なアイテムですので導入の際はしっかり検討してくださいね。
関連記事 水槽用クーラーの選び方|水量や冷却方式、設置スペースなどから選ぼう
油膜対策用の機具を使う
油膜対策用の機具を使ってあげるのも効果的です。
実はいろいろなメーカーから、油膜を取り除くためのアイテムが販売されているんですよ。
水槽に取り付けることで、油膜をとってくれます。
いくつか種類がありますが、なかでもエーハイムの「スキマ―350」が有名ですね。
設置も簡単で、使いやすいイチオシ商品です。
もう少しお手頃価格のものが良い場合は、コトブキから発売されている「ユマクリア」もおすすめ。スキマ―350よりも少し小型ですが、価格がぐっと下がります。油膜取りを試してみたい方にはコチラがぴったりですよ。
油膜除去の機具を使うデメリットは、水槽内に設置する関係で景観を悪くしてしまう可能性があることですね。小さめの水槽だとかなりの存在感になってしまいます。
人工物をなるべく隠したい方は、ちょっと気を付けたいところです。
ちなみに、こういった油膜取り用の機具はホームセンターなどではなかなか見かける機会はないですね。
ですので、探すときはアクアリウムショップが良いかなと。ほかにもAmazonや楽天などの通販でも簡単に購入できますよ。
関連記事 【油膜取り】サーフェススキマーのおすすめ4選|使いやすいのはどれ?
生体に食べてもらう
水面に漂っている油膜を食べてくれる生体に手伝ってもらうという手もあります。
油膜を食べてくれるのを期待できる生体としては
- ブラックモーリー
- グラミーの仲間
などがいます。
ブラックモーリーは油膜だけでなく、糸状のコケなどのコケ取りも手伝ってくれますね。
とはいえ彼らは好んで油膜を食べてくれるわけではありません。ですので、すべての油膜を生体だけで除去することは難しいところ。
あくまで油膜除去のお手伝い、という感じで考えておくと良いかなと思います。
油膜対策をして、水槽をキレイにしよう
この記事では、水面に発生する油膜の原因や取り除き方についてご紹介しました。
ギラギラとした油膜が水槽に出てくると、鑑賞面でもあまり良くありませんし、なるべく取り除きたいところ。
そんな油膜を取り除く方法として今回は
- ティッシュなどで取り除く
- 水換えで取り除く
- エアレーションをする
- 水温の上昇をおさえる
- 油膜対策用の機具を使う
- 生体に食べてもらう
という6つの対策をご紹介。
なかでもエアレーションは手間もかからない割に良い効果を期待することができるのでおすすめですね。
他にも油膜を除去できる機具を使うのも楽ですが、機材が水槽内でちょっと目立ってしまう点には注意したいところ。
このような油膜除去対策をしつつ、油膜の出にくい水質を目指していくのが基本的な流れになってきます。
ぜひ、このページを参考にしてやっかいな油膜をやっつけてみてくださいね。